散歩道(ブログ)
11.12008
小さな自治体の大胆な海外戦略
「ぜひ引き合わせたい!」 知り合いのM氏のご好意とアレンジで、佐賀県武雄市の樋渡啓祐市長に先週お目に掛かりました。
2006年に全国最年少市長として36歳で市長に就任後、「佐賀のがばいばあちゃん」のロケ地誘致を始め、レモングラスの特産品化等、数々の自治体活性化策を立案、実行された行動派市長です。
今回の面会も私が九州へ赴いた訳ではなく、東京ビッグサイトでの「東京ビジネス・サミット2008」の会場でのこと。今年の3名の記念講演者の1人に、評論家の武村健一氏、ワタミ(株)社長の渡邊美樹氏と並んで、行政の長でありながら選ばれた事実が、その実績や注目度の高さを物語っています。
面会、ミーティングに先立ち、そのご講演も拝聴させていただきましたが、華やかだったり、画期的と言われる成果の裏にあるご苦労や失敗談もとてもオープンにご披露。「今も、実は市民病院問題でリコールされてしまうかも知れない局面にもあるんです・・・」、「俗に言う、怪文書にだって見舞われました・・・」と、「ユニーク」と言われる政策を進める道は決して単純ではないこと、でもその対立や反対意見も受け留めながら、物事を着実に前に進めてこられた情熱、実行力、人間力のようなものをしっかり感じさせていただきました。
さて、そのミーティングでは、M氏やその友人のW氏も加わり、「小さな自治体」の特産品を海外でもコストを掛けずに有名にすることや、そうした数々のアイディアや工夫満載の取り組み自体を海外にも紹介して、海外の地方自治体の参考にもできたら、より意義深いものにもなるのでは・・・との議論がポンポン。まずは、そのご著書(「「力強い」地方づくりのための、あえて「力弱い」戦略論」)の中国語版の出版を狙う。また、それが実現したら視察や交流も兼ねて、海外での出版記念講演も企画する・・・等の具体的な案までもいろいろ交わすことができました。「「小さな自治体の大胆な海外戦略」ですね」は、私の口から思わずこぼれた言葉でした。
地方の地盤沈下や手詰まり感、無力感がいろいろ叫ばれる時代にあって、本当に悪戦苦闘も含めて、前向きに考え、実行に努力されている。そういう流れに僅かながらでも参加させていただき、ご協力させていただけることはたいへん光栄です。
私も「力弱く」とも「志は高く」、動けるところを努力し、何らかの形をもたらしたいと思います。最後に樋渡市長からいただいたご著書のサインには「一起加油!」(「いっしょに頑張りましょう!」の意味の中国語)の言葉もいただきました。柔らかい物腰の中にも光るリーダーシップ。私もしっかりファンの1人となりました。
継続一起加油!